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登録文化財「桃花塾本館および教室棟」

印刷用ページを表示する掲載日:2018年3月5日更新
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 知的障がい者施設(社福)桃花塾(喜志2067)は、大正5年(1916年)、岩崎 佐一さんによって大阪市天王寺区に開かれました。同塾は私設による知的障がい者施設の先駆的なものとして知られており、昭和9年に本市に移転した際、本館および別館が建設されました。
 近鉄長野線喜志駅から西に向かい、外環状線(国道170号)を渡って、神楽池に沿った小路を北に入ったところに正門があります。そこから北西に広がる丘陵一帯が桃花塾の敷地であり、二上山、金剛・葛城山の連なりが展望できます。その南西の一角のなだらかな傾斜地に沿って本館および教室棟が建っています。
 本館は木造2階建て、南向きの日本瓦葺寄棟造りの建築(建築面積205・5平方メートル)で、正面に8・3平方メートルの広さの玄関ポーチが設けられています。
 一階には中廊下があり南・北図書館、事務室、職員室、研究室、応接室、衛生室があります。2階には50畳の講堂、応接室、礼拝室、拝殿、和室があります。 外壁は下見板張り、内部は腰板張り真壁を使用し、簡潔で良質な建築といえるでしょう。
 教室棟は本館の南東にあり、吹き放ちの渡り廊下によって本館とつながっています。木造平屋建て日本瓦葺寄棟造りの建物(建築面積132平方メートル)で、西側に廊下を通して3つの教室が並んでいます。本館と共に昭和初期の典型的な木造教育施設であり、周辺のみどり豊かな環境と調和がとれていて、現在でも活用されています。
 昭和30年代において敷地の一角に鉄筋コンクリート造りによる建築が進められていますが、本館および教室棟周辺は開設当初の緑豊かな環境がよく保持されています。これらの建物は、創立93年を迎える桃花塾の歴史的、記念的建物であるとともに、富田林近郊における近代の優れた景観を伝えるものです。
 なお、この本館および教室棟は、現在一般には公開されていません。
(平成21年5月号)

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