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誰もが安心できる社会に~まちと心のバリアフリー~

印刷用ページを表示する掲載日:2019年12月1日更新
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2016年12月に、すべての国民に対して障がいを理由に差別することを禁止し、国・自治体・企業に対しては、負担になりすぎない範囲での合理的配慮を求める「障害者差別解消法」が制定されました。

また来年には、東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催を控え、障がい者が利用しやすいように、施設や公共交通機関のバリアフリー化が急ピッチで進められています。そのような今だからこそ、障がい者の人権問題について考えていきたいと思います。​

4つのバリア

私たちが暮らす社会には、身体が不自由であったり、精神的に不安定であったりと、生活をしていくうえで何らかの障がいのある人々がいます。それは、生まれつきであったり、事故や病気によるものなど原因は人それぞれです。

内閣府の障害者白書によると、日本で障がいのある人は、総人口のわずか7%(15人に1人)であり、障がいのない人が多数を占めています。そのため、その多数に合わせた社会がつくられており、障がいのある人にとっては生活しにくい環境であることに気づいていないのです。「障がい」とは、人間が生活を営むうえで出会う「困りごと=壁(バリア)」であり、障がいのある人が直面しているバリアには「物理的・制度的・文化情報面・意識上でのバリア」の大きく分けて4つがあると言われ、これら4つのバリアの多くが、人々の互いの配慮により解決できるものなのです。

4つのバリア
物理的バリア 公共交通機関、道路、建物などにおいて、移動面で困難をもたらすバリア
制度的バリア 社会のルールや制度によって、障がいのある人が能力以前の段階で機会の均等を奪われているバリア(盲導犬を連れての入店拒否)
文化・情報面でのバリア 情報の伝え方が不十分であるために、必要な情報が平等に得られないバリア
(音声によるアナウンス、手話・通訳のない講演会など)
意識上のバリア 周囲からの心のない言葉、偏見、差別、無関心など、障がいのある人を受け入れないバリア

障がいは人ではなく社会にある

一般的に障がいというと個人が有しているものだと思われがちですが、実は一人ひとりのバリアに対応していない社会の側にこそ障がいがあるのです。

例えば、車いす使用者は段差をあがったり、階段しかない建物の2階以上に行くことは、自力では難しいですが、そこにスロープやエレベーターが設置してあれば、自力でも行くことができます。また、近視など目が悪い人は、現在メガネやコンタクトを使用して日常生活を過ごしていますが、もし世の中にメガネがなければ、多くの人は介助がなければ生活できない状態になっていたかもしれません。

このように人々のバリアを解消する施設の整備や製品・サービスがあれば、困難や生きづらさはなくなり、障がいは有している人ではなく社会にあると言えます。​

心のバリアフリーをもつ

一方、段差の解消など施設がバリアフリー化されても、社会のバリアはなくなりません。
私たち自身が障がいのある人に対して、無理解・無関心など、心にバリアをつくってしまっていることも大きな課題としてあるからです。バリアフリーな社会にするためには、こうした「意識上のバリア」をなくすことも必要不可欠です。

困りごとを抱えている人に対し無関心であったり、無関心を装ったりすることや、また、日常生活において「障害者駐車スペースに一般の人が駐車する」などこれらはバリアフリーに対して無理解であるがゆえに起きてしまうものなのです。

これらを解消するには、私たちの心・意識を変える必要があります。自分の周りにバリアを感じている人がいないのか、またどのようなバリアフリーの工夫があるのか常に目を向けることが大切です。そして、様々なバリアフリーの工夫に気づいたら、障がいのある人がそれを利用しやすいよう配慮するなど「心のバリアフリー」をもつことが重要です。

​​普段の生活から意識をする

人は周りに当事者がいないと、「自分とは関係ない」「自分のまわりにはいない」と思い込みがちです。また、私たちの周りには、身体に不自由があっても外見からはわからない「内部障がい」を持つ人もいます。日常生活や会話においても、普段から意識して過ごしてみることが大切です。

例えば、雨天時においてイベントなどに来ていただいた方に対して「お足元が悪い中~」と表現したり、交通手段が無い時に「足がない」と表現したりします。これらは、障がいのある人にはネガティブな表現と捉えられ無意識のうちに傷つけているのです。日常のありふれた言葉や行動の中にある無意識の偏見に気づき、それをなくす意識を持つことが、障がいを理解し、寄り添うことにつながると思います。

普段の会話における言い換え言葉
お足元が悪い中~ あいにくの天候の中~
足がない 交通手段がない

決して他人ごとではない

誰しもが、急な病気や不慮の事故など、障がいとともに生きることになる可能性があります。決して他人ごとではありません。常に自分事として考え、また周りの人や環境を意識し、障がいに対する理解や認識を深め、障がいのあるなしに関わらず、すべての人が地域で安心して暮らせる社会が求められています。

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