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なぜ差別が起きるのでしょうか?新型コロナウイルスと共存していくための心構え

印刷用ページを表示する掲載日:2020年12月1日更新
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皆さんも自分が新型コロナウイルス感染症に感染するかもしれないと恐怖を感じたり、感染・発症したらどうなるのだろうかという不安を抱いたりしたのではないでしょうか。

ハンセン病、HIVなど、歴史において、未知の感染症が差別や偏見を生み出す事態は、何度も繰り返されています。新型コロナウイルス感染症によっても、感染者やその家族、また、医療従事者などに対して、感染している可能性だけで、科学的根拠もなく忌避・排除しようとする差別やいじめが社会問題化しています。こうした人権侵害は決して許されません。私たちはなぜ、このような差別を繰り返してしまうのでしょうか。

​​新型コロナウイルスの3つの顔(出典:日本赤十字社「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!」)

日本赤十字社では、新型コロナウイルスには“3つの感染症”があり、それらが知らず知らずのうちに、私たちに影響を及ぼし、負のスパイラルで広がっていくことに注意を呼びかけています。 

まず一つめは、病気そのものです。この感染症は、症状の多様さなど、まだわかっていないこともありますが、感染者との接触でうつることはわかっています。

二つめは、未知のものに対する不安や恐れです。ウイルスは見えません。その上、この感染症には、まだワクチンや薬がなく、解明されていないことも多いため、私たちは強い不安や恐れを感じます。それが、心の中でじわじわと膨らみ、瞬く間に人から人へと伝染していきます。 

三つめは、嫌悪・偏見・差別です。不安や恐れは、人の生き延びようという本能を刺激します。そのため、ウイルス感染に関わる人や対象を、日常生活から遠ざけたり、差別したりし、その結果、人と人との信頼関係や社会のつながりが壊されてしまいます。

​​不安や恐れが心や行動を支配

私たちは「見えないもの(ウイルス)」に対する不安によって、特定の職業の人・地域・職業などをウイルスと関連づけ、「見える敵」を作り、それに「危険」というレッテルを貼ることで嫌悪の対象にしてしまいます。

日本では古くから病気などを「穢れ(ケガレ)」として、避けるべきものとされてきました。この概念は、今も根強く残っており、すべての差別問題の根底にあるとの指摘もされています。この意識が、「コロナウイルス感染症」と結びつけられ、さまざまなかたちで差別として表面化しているのです。

しかし、嫌悪の対象を差別したところで、未知のウイルスへの恐怖からは解放されることはありません。ウイルス感染の恐れがある人を差別することだけでなく、自らが差別されることを恐れて、体調不良があっても隠したり、受診をためらったりすることは、結果として、さらなる病気の拡散や治療の手遅れにつながる原因となってしまいます。

​​正しい知識と情報を

不安や恐れをなくす第一歩は正しい知識を持つことです。

しかし、新型コロナウイルス感染症に関しては、さまざまな情報が飛び交っています。情報を鵜呑みにしないことを心がけ、自分がデマやフェイクニュースの被害者になることだけでなく、誤った情報を広めてしまう加害者になる可能性にも気をつけなくてはいけません。発信するときには、情報源や、誰かを傷つける内容でないかの確認など、自分で信頼のできる情報を見極めることが、自分も、まわりの人をも守ることにつながります。

​​それぞれの立場に立って

漠然とした不安で思考を止めずに、感染しないための行動から、自分のこととして捉えてみましょう。そして、家族・周りの人・エッセンシャルワーカー(ライフラインなどの生活・社会インフラを維持する仕事に従事している人)の立場や気持ちを想像してみることも大切です。 

誰もがそれぞれの場所・立場で、感染を拡大させないように頑張っています。一人一人ができることを行い、自分を含めて、このコロナ禍に対応している全ての人の、それぞれの立場に立って、みんなで乗り越えていきましょう。

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