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「ほっとけない」「なんとかしようや」~地域で子どもを見守ろう~

印刷用ページを表示する掲載日:2019年3月15日更新
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我が国では、いじめや不登校、児童虐待など子どもの人権問題が大きな社会問題となっております。また、今年5月には「児童福祉法」が改正され、子どもが権利の主体として位置付けられるなど、子どもの権利の保障が求められています。

子どもの権利保障~4つの柱~

子どもの人権については、戦争や貧困などで苦しんでいる子どもたちが世界中に多数いる現実のもと、1989年国連総会にて子どもの人権や自由を尊重し、子どもに対する保護と援助を進めることを目的とした「子どもの権利条約」が採択されました。日本も1994年にこの条約を批准し、子どもの人権問題の解決に積極的に取り組んでいます。

子どもの権利条約は、主に「生きる権利」「守られる権利」「育つ権利」「参加する権利」の大きく4つの柱から構成されています。

子どもが生まれ育つ中で、その子を愛してくれる人と必要な衣食住が保障されることが不可欠です。

家族や親せき、地域の方から愛されながら、学校で学び、家ではしっかりとご飯を食べ、お風呂に入って温かい寝床で寝るという人として当たり前の暮らしを保障されなくてはなりません。

子どもの権利条約の4つの柱

  • 生きる権利…子どもたちは健康に生まれ、安全な水や十分な栄養を得て、健やかに成長する権利があります
  • 守られる権利…子どもたちは、あらゆる種類の差別や虐待などから守られなければなりません
  • 育つ権利…子どもたちは教育を受ける権利や休んだり遊んだりする権利があります
  • 参加する権利…子どもたちは、自分に関係のある事柄について自由に意見を表したり、集まってグループを作ったり、活動することができます

安心して過ごせる居場所を

2016年、本市が小学5年生と中学2年生を対象に実施した「子どもの生活に関する実態調査」では、「放課後、ひとりでいる」割合が2割近くになっています。食事に関しては、家の大人と週2・3日以下しか食べていない割合が夕食で1割、朝食に至っては4~5割みられます。

また、「何らかの悩みを持っている」と答えた子どもたちは7割近くに及んでおり、悩みを持ちながらも「誰にも相談できない」「誰にも相談したくない」という子どももいることがわかりました。

この結果から、放課後に一人で過ごすことが多く、悩みを相談できにくい環境にある子どもたちへの支援など地域で安心して過ごせる居場所が必要であるといえます。

地域の大人とのつながりで

そのような中、全国各地で行われている子ども食堂は地域における子どもの居場所を担っています。

子ども食堂を通じて、温かい家庭的な食事の提供だけでなく、地域の大人とつながることで、気軽に悩みなどを相談できるものと思われます。

そこで、本市では、今年6月に子ども食堂実施する団体の運営を補助する『子ども食堂補助金』を創設し、富田林市・富田林市社会福祉協議会・富田林市市民公益活動支援センターの三者が一体となって、子どもの居場所づくりへの支援を行ってきました。  

12月現在、市内で5団体が補助金を活用して運営を行っています。しかし、社会では「子ども食堂」=「貧困」のイメージが根強くあり、なかなか敬遠されがちな面もありますが、実際行われている子ども食堂では、友達同士で誘い合って来て、みんなと和気あいあいとご飯を食べ、食事後も宿題をしたり、読み聞かせの絵本・紙芝居を食い入るように見聞していたりと分け隔てなくすべての子どもたちの居場所となっています。

自分を認めてくれる人がいる

子どもたちには、そこに行けば誰かが居る・何か楽しいことがある、自分の存在を認めてくれる人がいる、そのような安心できる居場所が必要であり、そこでは自分の思いや感情を出すことができたり、大人との関わりの中で、社会性を身につけることができます。

一方、大人にとっては子どもと関わることで、日頃の様子からちょっとした変化を見逃さず、教育や福祉につなげることで支援の輪を広げることができます。

一人ひとりの強みを活かして

子ども食堂は、子どもの権利条約の柱である4つの権利を保障するものであるといっても過言ではありません。

そのような居場所を地域や大人が作ることによって、「あの子今日来ていないけど、大丈夫かな」「いつもと様子が変だな」などの変化にも気づくことができます。また、地域の方や大人の人と接する中で、子どもたちは人との接し方や社会においてのつながり方を学び育っていくのです。

わたしたち一人でできることは限られていますが、一人ひとりの強みやできることが合わさり、地域コミュニティとして子どもたちを支えていくことができれば、子どもたちの安心・安全につながります。

地域で見守り、子どもたちの笑顔をはぐくみましょう。

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