富田林市内水はん濫ハザードマップ
富田林市内水はん濫ハザードマップ公表の趣旨
近年、下水道の雨水排水能力を超える豪雨(いわゆる「ゲリラ豪雨」)が全国的に増加しており、令和4年9月2日には近隣市で、99.0mm/hの集中豪雨が発生しました。(本市での既往最大雨量は平成19年8月23日6時台の56mm/h)
富田林市では、令和元年度に浸水対策事業のソフト対策として、浸水想定区域などを示した「富田林市内水はん濫ハザードマップ」を公表しました。
今回の更新では、市内全域に対して想定最大規模降雨である147mm/h(1,000年確率)の降雨で浸水シミュレーションを実施しました。
これは、市民のみなさまの防災意識が高まり、浸水被害が少しでも減少することを期待するものです。
富田林市内水はん濫ハザードマップ
富田林市内水はん濫ハザードマップとは
富田林市内水はん濫ハザードマップの目的は、市民のみなさまに、ご自分の居住地がどの程度浸水する恐れがあるのかを知っていただき、日頃から、大雨に備えていただくことです。
(1)富田林市内水はん濫ハザードマップと河川の洪水はん濫ハザードマップの違い
浸水には、「外水はん濫」と「内水はん濫」の2種類があります。
富田林市内水はん濫ハザードマップには、「内水はん濫」が生じた場合の浸水想定区域を記載しています。
一方、河川の洪水はん濫ハザードマップには、「外水はん濫」が生じた場合の浸水想定区域を記載しています。
外水はん濫(出典:国土交通省ホームページ)
河川の堤防の決壊や、河川水位の上昇によって、河川の堤防から水があふれることです。
外水はん濫は、家屋の倒壊や流出など大規模な被害を引き起こすことがあります。
内水はん濫(出典:国土交通省ホームページ)
河川から水があふれるのではなく、降った雨をスムーズに河川へ排水しきれなくなって、下水道や水路などから水があふれることです。
現代では、都市化が進み、降った雨が地面へ浸透することなく、短時間に集中して下水道や水路に流れ込むため、内水はん濫の危険性が高まっています。
(2)富田林市内水はん濫ハザードマップの作成方法
富田林市内水はん濫ハザードマップには、浸水シミュレーションに基づく浸水想定区域を記載していますが、実際の降雨時の状況は、浸水シミュレーションで想定している条件と一致しないため、想定を超える浸水が発生することもあります。
(3)富田林市内水はん濫ハザードマップの見方
富田林市内水はん濫ハザードマップには、浸水シミュレーションに基づく浸水深・浸水範囲などを記載しています。
富田林市内水はん濫ハザードマップで想定している条件
富田林市内水はん濫ハザードマップは、浸水シミュレーション(流出解析+管渠内解析+地表面氾濫解析)に基づき作成しています。
想定降雨
富田林市では、雨水事業として10年確率降雨である約48mm/hに対応する下水道整備を進めていますが、平成20年9月5日に近隣市で集中豪雨(93.5mm/h)が堺市で観測された事から、令和元年度に作成した富田林市内水はん濫ハザードマップでは、近似値である90.0mm/hの雨を想定し、浸水シミュレーションを実施しました。
今回の更新では、想定最大規模降雨である147mm/h(1,000年確率)の降雨が富田林市全域に降った場合を想定し、浸水シミュレーションを実施しました。
浸水被害の軽減に向けて
ご自分の居住地がどの程度浸水する恐れがあるのか、富田林市内水はん濫ハザードマップでご確認いただけたでしょうか?
設定条件の違いにより、実際の浸水状況は富田林市内水はん濫ハザードマップとは必ずしも一致しませんが、それでも、市民のみなさまに、日頃から防災意識を持っていただき、以下のような行動を取っていただくことで、浸水被害を軽減することができると考えています。
(1)建物への雨水の浸入を防ぐ準備
浸水が浅い場合には、土のうを設置することで、雨水が建物へ浸入するのを防げます。
簡易的な措置として、植栽用プランターや石油用ポリタンク、長めの板(はしごやテーブルでもOk)などを、ビニールシートで包んで設置してもよいでしょう。
道路よりも建物が低い場合は、止水板を設置しておくと、より効果的です。
ただし、危険を感じたら作業を中止し、安全な場所(建物の高層階など)へ避難しましょう!
(2)ご近所の雨水ます等の点検・清掃
道路や敷地内の雨水ますに、落ち葉やゴミなどが詰まると、浸水の原因になります。
道路上の雨水ますは、市で清掃を行っておりますが、みなさまのご協力をお願いします。
また、雨水ますの蓋の穴をふさぐような場所に、車両乗り入れブロックや段差スロープなどを置いている場合は、大雨の前には撤去しましょう。
(3)敷地の嵩上げ
敷地の地面の高さが、周辺の土地よりも低い場合には、敷地内に雨水が流入しやすくなります。
新築・改築の場合には、敷地の嵩上げや、地下施設の入口を高くすることをご検討ください。
(4)気象情報などの入手方法の確認
大雨のときには、気象情報・避難情報に注意して、適切な行動をとる必要があります。
あらかじめ、情報の入手先を確認しておきましょう。