富田林市指定文化財第3号 仲村家文書
仲村家は、江戸時代に河内国における酒造の中心を担った家であり、本文書に含まれる酒造関係資料は、富田林村酒造業の河内国における位置づけ、さらには河内国酒造業の特質の一端を理解するうえで欠かせないものです。また、町の生活や家族に関する記録は内容が豊富で、富田林地域の町家における生活の具体相をうかがうことができるほか、冠婚葬祭資料は、在郷町上層商家における儀礼と社会との関係性や、背景としての熟成した在郷町文化の様子についても理解を深めるもので、幕末期在郷町の文化・経済・社会等の各面にわたって数多くの知見を得ることができます。令和2年3月に、古文書類のほか、書籍、板木、印鑑、氏子札、酒造関係等証札類を附として、富田林市指定文化財第3号に指定されました。