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龍泉寺庭園

印刷用ページを表示する掲載日:2018年3月5日更新
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富田林市の南東、獄山中腹に龍泉寺の名で知られる牛頭山医王院龍泉寺があります。薬師如来を本尊とする真言宗の古い寺院で、西暦594年推古天皇の勅命により、蘇我馬子が創建したと言われています。
桜並木の美しい参道を通り重文の仁王門を入ると、正面に本堂があり、その左手には国の名勝に指定されている素朴で穏やかな庭園を見ることが出来ます。
池を中心に周囲を木立に囲まれた庭園は、南北朝以前のものと言われ、龍泉の名が示すとおり、龍にまつわる伝統が伝えられています。
寺伝によると、この池には昔から龍が住み里人に害を与えていたが、蘇我馬子がここに寺を建てたところ龍が飛び去り、付近一帯の水が涸れてしまった、弘仁14年正月8日、弘法大師の加持祈祷により七日目の一夜大雨とともに龍が帰り、清水満々の池と三つの島が出来たというものです。
三つの島には水神である弁財天(べんざいてん)、その両側に茶枳尼天(だらにてん)と聖天(しょうでん)の社が祭られ、弘法大師が龍王を祀ったといわれる井戸は「雨乞井戸」として現在も残されています
庭園以外にも奈良時代の塔の心礎、前途の仁王門に納められた仁王像(鎌倉時代)、聖徳太子二才像(南北朝時代)など中世の繁栄を偲ぶ多数の文化財が残されています。
参道の桜並木も4月上旬が見ごろ。春の一日、わがまちの文化財をたずねてみてはいかがでしょうか。
(平成元年4月号)

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