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絵図で見る村の姿

印刷用ページを表示する掲載日:2019年5月13日更新
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 絵図とは、郡や村など一定の範囲にある山や川、道、田畑、集落、寺社などを絵画的に描いた地図で、境界や水利の確認などさまざまな目的で作られたものです。
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 写真の絵図には年代は書かれていませんが、領主や村役人の名前から19世紀前半のものと思われます。錦郡村と錦郡新田の範囲を描いたもので、現在の錦織地区と須賀地区がその範囲に当たります。ただこの絵図は、集落の部分については黒い線で囲んだだけで、道についても村と村を結ぶだけの簡単な表現になっています。
 一方で、朱引之内西山入合論所と見える線で囲まれた内側(写真中央左寄りの山で囲まれた部分)は、描き方が異なります。「西山」とは、現在の錦織公園に相当する範囲で、谷や池、田畑が比較的詳しく描かれています。
この絵図には表題がないため詳しいことは分かりませんが、おそらく西山の用水池の権利に関わる争論の際、確認のために作成されたものと思われます。
 文化財課では、富田林市に合併する以前に各村役場で使われていた昔の公文書や地図などの他、市民の皆さんから寄贈された古文書や民具を順次整理し保管しています。これらの歴史資料を読み解いて得られる事柄の積み重ねによって、市域の歴史が少しずつ見えてきます。中でも、絵図は私たちが暮らしている町の昔の様子を知る、大きな手掛かりとなります。
11月13日より、寺内町センターで、市が所蔵する昔の地図や絵図を紹介する展示会の開催を予定していますので、身近な地域の昔の姿をぜひ見に来てください。
(平成30年10月号)

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