今日9月1日は、「防災の日」です。そして、8月30日から9月5日までは、「防災週間」です。
防災の日は、1960年(昭和35年)に、台風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波等の災害についての認識や理解を深め、それらの災害に対処する心構えと備えをするための日として制定されました。
この機会に、皆様のご自宅や職場にある災害備蓄品の保存期限をチェックしたり、地震が起こった時、家具が倒れてこないか、きちんと固定されているかを確認したり、ハザードマップと避難所をしっかり確認するなどの備えをお願いします。
それでは、私自身、防災について、忘れられない出会い、お話を二つご紹介したいと思います。
一つは、1995年1月17日に発生した阪神大震災の時に兵庫県知事をされていた貝原俊民さんの言葉、「災害に強いまちは、助け合いのまち」という言葉です。
一瞬して、家屋が倒壊した被害の中、日頃から、顔の見える地域コミュニティ一を築いておられた地域は、消防との連携による「救助・救出行動はスピーディであり、多くの住民が助かった」という教訓です。
もう一つは、2011年東日本大震災で、岩手県大槌町の消防団長として、災害対応の陣頭指揮をされていた煙山佳成さんの言葉、「防災訓練、避難訓練は大事ですよ!」という言葉です。(ご自身は、同居のお母さん、妻、息子さんを津波で亡くされました)。
東北には、『津波てんでんこ』という言い伝えがあります。『津波がきたら、てんでんばらばらに、まずは、高台に逃げろ』という意味の言い伝えです。煙山さんは、「近所が寄り添って、てんでんばらばらに逃げるのではなく、一緒に逃げること、体の不自由な人、お年寄り、一緒に逃げることが大事なんだ。そのためには、日頃からの訓練が必要だ」といわれていました。
防災では、「自助・共助・公助」が重要と言われています。「助け合いのまち」「防災訓練を通じた地域コミュニティ」、安心・安全のまちづくりのためには、市民皆様、お一人お一人、そして、地域でのご活動が、本当に大切です。
市としては、被害を最小化する「減災・縮災」の考え方を基本に、「災害に強い、災害に負けない」まちづくりを市民や地域の皆様と共に進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。
令和4年9月1日
富田林市長 𠮷村 善美